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「鉄道」再起動――希望に向かって走り出す!
1872年に鉄道が新橋―横浜間で開業してから今年で140年。その間、ほぼ絶えることなく日本のどこかで新たな路線が開通してきた。ところが、今年は電化改良や事業者変更といった例外を除けば、実に131年ぶりに新線の開業がない年となる。
そして、今年もまたローカル線が姿を消す。今年3月には十和田観光電鉄や長野電鉄屋代線が運転を取りやめる。日本の鉄道事業の成長は終わってしまうのか。答えはノーだ。全国各地で胎動の芽が出ている。
その一つが2月11日、水戸市内で開催された「スマートまちづくりフォーラム」。270人収容の会場は満員となり、立ち見が出るほどの盛況だった。
「公共交通で水戸の街ににぎわいを取り戻したい」。こんな思いから始まったイベント。とりわけ参加者の耳目を集めたのが、日本初のLRT(軽量軌道交通)を実現した富山市の森雅志市長の講演だった。「交通をどうするかとは、町づくりをどうするかであり、市民のライフスタイルをどうするのかということです」。富山市はLRTをどう成功させるかではなく、むしろ都市計画を成功させる手段の一つとしてLRTを活用したことが、回りまわってLRTの成功にもつながった。
成熟化社会における移動の足として期待が高いLRTだが、なぜか富山に続きLRTを導入する都市が出てこない。その理由について、公共交通に詳しい関西大学の宇都宮浄人教授は、「多額のコストがかかるという誤解があるからではないか」と言う。LRTを自治体が担う社会インフラとして考えれば、採算性に縛られる必要はないが、「道路や上下水道のような社会インフラと見なす考え方も広がっていない」(宇都宮氏)。
■地方の公共交通も長期的な視野で整備を
全国のローカル線が経営難にあえいでいる中、各地で鉄道を支える動きも見られるようになってきた。秋田内陸縦貫鉄道では、沿線に住む高校生たちが同線の存続に向けて動きだした。また、列車内の自転車の持ち込みを認め、利便性を高めて利用を促す鉄道事業者も増えている。
民主党政権は、「国民の交通に対する基本的な需要」を満たすために、交通基本法を国会に提出した。同法が制定されれば、LRT導入やローカル線存続への大きな後押しとなる。にもかかわらず、法案の審議はなかなか進まない。「政治も国民も近視眼的になっている。非常にまずい状況だ」と、宇都宮氏は懸念する。
一方で、昨年の大震災で東北新幹線の一部区間が長期運休し、国土軸を担う役割が再認識された新幹線は、昨年末に北海道(新函館─札幌)、北陸(金沢─敦賀)、九州(諫早─長崎)の整備新幹線3ルート着工にゴーサインが出た。新たな国土軸の形成は将来の国づくりに必ず寄与する。
「国家百年の計」である整備新幹線の工期は最長23年。投資額は3路線合計で3兆円を超える。長期の視点に立てば、これだけの巨額の投資が決断できる。地方公共交通への投資も、同じく長期的な視点で取り組むべきだ。
財源の問題は避けて通れない。国土軸を作るという国家プロジェクトである整備新幹線建設にもかかわらず、財政負担の一部を地元が強いられる。鉄路建設と引き換えに何かが犠牲になる。地域間、世代間で不満が噴出する可能性もあるだろう。それでも日本の鉄道は過去140年、幾多の困難を乗り越え、日本の経済と社会を支えてきた。今回の難局も必ず乗り越えられる。
次の100年に向けて、鉄道は再び走りだす──。
『週刊東洋経済2012年2月25日号』(2月20日発売)の特集では、鉄道の“真実”を徹底リポートした。
(週刊東洋経済2012年2月25日号より)
記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。撮影:吉野純治
(この記事は経済総合(東洋経済オンライン)から引用させて頂きました)
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